「投資信託っていつ売ればいいの?」「利益が出たら売るべき?」
積立投資を続けていると、いつか「売り時」を考える時が来ます。
この記事では、投資信託の売り時と判断基準を解説します。
基本的な考え方
長期保有が原則
投資信託は長期保有が基本です。頻繁な売買はコストがかかり、リターンを下げます。
売らない方がいい場面:
- 短期的に値下がりした時
- 「もっと上がるかも」と欲が出た時
- 相場が不安定な時
じゃあ、いつ売ればいいんですか?
「お金が必要になった時」または「目標に達した時」です。それ以外は基本的に売る必要はありません。
売り時の判断基準
基準1:お金が必要になった時
最もシンプルな売り時は、実際にお金が必要になった時です。
例:
- 住宅購入の頭金が必要
- 子供の大学入学金が必要
- 老後の生活費として使う
- 大きな医療費が必要
基準2:目標金額に達した時
投資を始めた時に設定した目標に達したら、売却を検討しましょう。
例:
- 目標「老後資金2,000万円」→ 達成したら一部売却
- 目標「5年後に300万円」→ 達成したら売却
目標達成後も全額売る必要はありません。必要な分だけ売却し、残りは運用を続けるのも選択肢です。
基準3:リスク許容度が変わった時
ライフステージの変化で、リスクを取れなくなった場合は売却・乗り換えを検討します。
例:
- 定年退職で収入がなくなった
- 子供が生まれて守るべきものが増えた
- 大病をして働けなくなった
この場合は、株式を売却して債券や預金に移すことを検討しましょう。
基準4:投資方針を変更する時
投資対象を変更する場合は、現在のファンドを売却します。
例:
- アクティブファンドからインデックスファンドに乗り換え
- 信託報酬の高いファンドから低いファンドに変更
ただし、売却時の税金を考慮してください。
売ってはいけないタイミング
NG1:短期的な値下がり時
相場が下がった時に慌てて売るのは最悪です。
理由:
- 安値で売ることになる
- 回復時の上昇を逃す
- 損失が確定してしまう
暴落時の対処法も参考にしてください。
NG2:利益が出たからという理由
「10%利益が出たから売ろう」は間違いです。
長期投資では、利益が出ても複利効果で資産を増やし続ける方が有利です。
でも利益があるうちに確定した方が安心では?
気持ちは分かりますが、利確のたびに税金がかかります。長期保有して最後に売却する方が、税金の繰り延べ効果で有利です。
NG3:相場予測に基づく売買
「そろそろ下がりそう」という予測で売るのはNGです。
理由:
- 相場予測は専門家でも当たらない
- タイミング投資は失敗しやすい
- 機会損失が発生する
NG4:ニュースやSNSに影響された時
「暴落が来る」「今すぐ売れ」といった情報に振り回されないでください。
冷静な判断ができない時は、何もしないのが正解です。
出口戦略の考え方
一括売却
まとまったお金が必要な時に、一度に売却する方法です。
向いている場面:
- 住宅購入の頭金
- 大きな一時費用
注意点:タイミングによっては損をする可能性がある
定額取り崩し
毎月一定額を売却して生活費に充てる方法です。
向いている場面:
- 老後の生活費
- セミリタイア後の収入源
例:3,000万円の資産から毎月10万円ずつ取り崩し
定率取り崩し(4%ルール)
資産の一定割合(4%程度)を毎年取り崩す方法です。
4%ルールとは:
- 毎年資産の4%を取り崩す
- 残りは運用を続ける
- 理論上、30年以上資産が持続
例:3,000万円 × 4% = 年間120万円(月10万円)を取り崩し
4%ルールは米国の研究に基づくものです。日本の税制や経済状況を考慮すると、3〜3.5%程度が保守的な目安です。
売却時の税金
NISA口座なら非課税
NISA口座で購入した投資信託は、利益が出ても非課税です。
特定口座なら約20%
特定口座(課税口座)で利益が出た場合、約20.315%の税金がかかります。
例:100万円の利益 → 約20万円が税金
損失が出た場合
損失が出た場合は、損益通算・繰越控除で税金を取り戻せる可能性があります。
売却の手順
SBI証券や楽天証券など、お使いの証券会社のサイトにログインします。
「保有銘柄」または「ポートフォリオ」から売却したいファンドを選択します。
「売却」または「解約」ボタンをクリックします。
全部売却か、一部売却かを選び、口数または金額を入力します。
内容を確認し、注文を確定します。売却価格は注文日の翌営業日以降の基準価額になります。
まとめ
投資信託の売り時について解説しました。
売るべきタイミング:
- お金が必要になった時
- 目標金額に達した時
- リスク許容度が変わった時
売ってはいけないタイミング:
- 短期的な値下がり時
- 利益が出たからという理由
- 相場予測に基づく判断
長期投資では「売らないこと」が基本です。出口戦略を考えつつ、必要な時まで保有を続けましょう。
よくある質問
利益が出ただけでは売る必要はありません。お金が必要になった時や目標に達した時に売却しましょう。途中で売ると複利効果が途切れます。
老後の生活費として使う場合は、退職後から毎月少しずつ取り崩すのが一般的です。退職の数年前から債券比率を増やすなど、リスクを下げておくと安心です。
長期投資なら基本的に損切りは不要です。一時的な下落は回復する可能性が高いので、慌てて売らずに保有を続けましょう。
投資信託の売却代金は、注文から3〜5営業日後に口座に入金されます。株式のようにリアルタイムでは売れません。